大会・部門別研究会

第141回部門別研究会(作業部門)『日常作業の「うまくいっていること」から学ぶ実践的取り組み』

テーマ
日常作業の「うまくいっていること」から学ぶ実践的取り組み
開催日時
2021年5月29日(土曜)15時〜17時
開催場所
Zoomウェビナー形式によるオンライン開催
プログラム
1. 芳賀繁(社会安全研究所)セーフティIIの実践:「うまくいっていること」から学ぶには
2. 重森雅嘉(静岡英和学院大学)化学工業会社における「作業のゆらぎ分析研修」
3. 楠神健(JR東日本)うまくいっていることにも着目する現場の活動
4. パネルディスカッション
   指定討論:北村正晴(東北大学名誉教授)
司会
申紅仙(常磐大学)
参加費
会員・非会員とも無料です。
お申し込み方法
5月25日(火)までに下記の申し込みフォームよりお申し込みください。5月28日(金)までにインターネット中継をするサイトのURLをお知らせします。
協賛
日本人間工学会安全人間工学委員会,日本認知心理学会安全心理学研究部会
趣旨
 レジリエンスエンジニアリングに基づく新しい安全マネジメントに関心が集まっている。 
従来の安全管理は,事故を防ぐことを目標にし,起きてしまった事故(失敗)から学び,その再発を予防することに力点が置かれていた。これに対し,レジリエンスエンジニアリングでは,絶え間なく変化する状況の中で成功を続けること,成功の可能性を増やすことを安全マネジメントの目標にする。安全の定義を「うまくいかないことが可能な限り少ないこと」(セーフティI)から,「うまくいくことが可能な限り多いこと」(セーフティII)に変更することを提案したのである。そして,まれにしか起こらない失敗事例に注目するだけでなく,大半の日常作業が成功に終わっている(つまり安全に遂行されている)ことに目を向け,その中から学ぶことを推奨する。
 一方,企業等で安全マネジメントを実践している人々からは,「成功事例や日常の業務遂行を分析する方法が分からない」,「どのように成功から学んで,その結果をどのような安全対策として実践すればよいか知りたい」という声を聴く。
 本研究会では,いくつかの現場でセーフティIIの実践を始めたJR東日本の楠神健先生と,レジリエンスエンジニアリングの考え方に基づいて製造業の現場で安全研修を実践している重森雅嘉先生から,具体的な活動内容を話題提供してもらい,セーフティIIの現場実装と,安全マネジメントへの取り入れ方法を議論する。
話題提供1
芳賀繁(社会安全研究所)セーフティIIの実践:「うまくいっていること」から学ぶには
 レジリエンスエンジニアリングが生まれた背景と,その基本的考え方を従来の安全マネジメントと対比して説明する。とくに,セーフティIIの概念を分かりやすく解説し,産業界,医療,航空等で試みられている実践活動を紹介したい。
話題提供2
重森雅嘉(静岡英和学院大学)化学工業会社における「作業のゆらぎ分析研修」
 化学プラントの作業者に,日常意識せずに習慣的に行っている手順にゆらぎが存在することや,それらが作業を「うまくいかせている理由」などを意識化させる目的で,「作業のゆらぎ分析研修」を行った。研究会ではこの研修の具体的な進め方を説明し,研修の成果と問題点等を述べる。
話題提供3
楠神健(JR東日本)うまくいっていることにも着目する現場の活動
 当社が現在推進している中期グループ安全計画を簡単に紹介するとともに,その中の推進課題の一つである「うまくいっていることにも着目する取組み」およびその背景にある「仕事の本質の理解を促進する取組み」について,現場のグッドプラクティス事例とともに紹介する。合わせてそれらの取組みの安全マネジメント上の意味,推進上の課題,支援方法の研究状況等について論じる。
受付終了

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